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悪質すぎる「あおり運転・暴行事件」はなぜ起きたのか?加害者の心理

悲惨な事件を防ぐ「治療法」は存在する

あおり運転の動画を見て

常磐自動車道でのあおり運転の事件が、世間の注目を集め、大きな批判を受けている。

被害者のドライブレコーダーの動画には、加害者が高速道路上で蛇行運転をしたり、急停止して進路をふさいだりした挙句、大声で怒鳴りながら、車の窓越しに被害者の顔面を何度も殴打する様子が鮮明に記録されていた。

あまりの悪質さに、事件は連日の大ニュースとなり、ついに容疑者が指名手配されるに至った。報道によれば、容疑者とされる男は、常磐道だけでなく、遠く離れた複数の場所で、同様に悪質なあおり運転を繰り返しており、常習的な犯行のようである。

また、これだけ世間を騒がせておいて、指名手配されるまで出頭せず、逃げ回っているという行動も理解しがたいものがある。

報道された経歴を見ると、有名大学を卒業し、会社経営をしていた人物だとのことであるが、逃げ切れるとでも思っているのだろうか。騒動がより大きくなり、批判が一層高まるということすら理解できないのだろうか。

さらに不可解なのは,通常はなだめたり制止したりすべき同乗者が,現場を携帯
で撮影するような様子を見せていたことだ。このように犯行を増長させるような者が
周囲にいることは,加害者が逃走を続けていることとも無関係ではないだろう。

あまりにも近視眼的で、浅はかな行動である。

 

繰り返されるあおり運転

悪質なあおり運転と聞いて思い出すのが、2017年6月に起きた東名高速での事件である(参照:悲惨な「東名高速死亡事故」似た経験をした犯罪心理のプロが思うこと)。

これは、サービスエリアに迷惑駐車をしていた男が、それを注意されたことに激高し、相手の男性の車を執拗に追いかけた後、高速道路上に停車させたという事件である。

その結果、車は後続の車に追突されて、同乗していた子どもの目の前で両親が死亡した。加害者は、危険運転致死傷罪などで懲役18年の判決を受けた。

この事件では、加害者がこのほかにも何度も危険なあおり運転をしたことが明るみになったほか、事件後も反省をしていない態度が報じられ、大きな批判を浴びた。