投資のプロがこっそり儲けている「高リスク・低PER投資」の凄み

「高クオリティ投資」も効くが
大川 智宏 プロフィール

衝撃的な結果

さて、これを実際に検証してみたい。

TOPIX500構成銘柄について、予想PERの水準を基に銘柄を4分割する。そして、「最も高いPER群」、「最も低いPER群」のそれぞれについて、別々にPERの投資効果(低PER買い・高PER売り、こちらも4分割)を検証する。要するに、指数の構成銘柄をPERが高い群と低い群に分け、それぞれでPERの投資効果を検証しただけだ。期間は過去5年間とした。

結果は以下の通りだ。

図:PER高低別 PER投資効果

拡大画像表示出所:Datastream

「高PER群」は、見事な股裂き(高PER株の上昇、低PER株の下落)である。高いPER銘柄群の中でも、特に高PERの銘柄が延々と上昇し続けていることの証明だ。

 

一方、「低PER群」は、驚くほど強い安定的な割安株効果が見られる。

このご時世に、「高リスクな低PER株」を買って「クオリティの高い高PER株を売る」ことでこれだけのリターンを得られることは信じがたい事実だ。両群で同じファクターを使っているにもかかわらず、効果は真逆で鏡像のようである。

そして、この結果と合わせて見ておくべきは、背景のクオリティ、リスクだ。想定通りであれば、高PER群の股裂き効果は「高クオリティ(高負債の銘柄がネガティブな反応を見せる)」に裏付けされ、低PER群の割安株効果は「高リスク効果(高負債の銘柄がポジティブな反応を見せる)」に裏付けられるはずだ。