ついに「相談役」へ…72歳、島耕作はいつまで「現役」なのか?

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現代ビジネス編集部 プロフィール

相談役とは、結局なにをする人なのか

――テコットの社業には関わらなくなるんですか。

弘兼彼の性格から言って会社の業務にはほとんど口は出さないでしょう。そもそも相談役や顧問は会社法で定められた役職ではなく、権限もないんです。当然、置かない企業もある。僕は相談役が力を持つような状態はあまりよくないと思っています。

2015年に不正会計問題が発覚した東芝には相談役と顧問が計17人もいて、彼らの影響力が経営不振の一因だと批判を浴びました。相談役や顧問は株主総会での決議がなくても選任できるため、経営の実権を握ることができてしまうんです。

島耕作自身が解説する「相談役」と「顧問」の違い

――島耕作に限って居座るだけで働かないということはないように思いますが……。

弘兼:相談役や顧問が経営陣に助言をしたり、業界団体や財界で活動することで企業の利益につながるケースもあります。

テコットのモデルであるパナソニックの創業者・松下幸之助さんも会長を退かれた後、相談役に就きました。まるで院政を敷くように権力を握ってはいたものの、会社の精神的支柱でもあって業績が落ちた時には陣頭指揮を執り立て直しを図っています。

 

また、東京海上の相談役になった隅くんは日本経済団体連合会(経団連)の副会長だし、文化放送顧問の三木くんもフジテレビの社外取締役など複数の企業の取締役を務めて今も活躍しています。

島耕作もテコットが危機に陥った時は助言をしたり、人脈を駆使してサポートすると思いますよ。高度成長期に中心となって働いてきた世代なので経験は豊富。その経験を後進に伝えていくこともまた大切な使命だと思います。

ちなみに、島耕作は相談役になって自ら給料を会長時代の100分の1に減収しました。自分に権限はないという立場を明確にしたんです。そうはいっても月10万はもらえるし、年金もある。そのうえ妻の大町久美子がテコットの大株主だから十分に生活していけるけれども(笑)。

相談役が会社にとって悪影響になるケースもある
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