戦前か? 一般人を強制排除した、北海道警「政権への異常な忖度」

明らかに「越権行為」
時任 兼作 プロフィール

女子大生にまで執拗に…

一方、警察擁護派もいる。別の警察幹部はこう語った。

「米国を見てみればいい。シークレットサービスなんて、あっという間に相手をたたき伏せるし、強制排除する。銃を向けることもある。首相の警護という観点からすれば、今回の対応は当然だろう。危険性がないわけじゃないんだから」

しかし8月8日には、この擁護論を一気に吹き飛ばすような事案まで明るみに出た。安倍首相の演説の際、札幌の大学に通う普通の女子大学生までもが、10人以上の警察官に取り囲まれ、執拗に付きまとわれていたのだ。

 

アルバイトで学費を賄っているというこの大学生は、安倍首相に生活苦を訴えるべく「増税反対!」と言った瞬間、警察官に囲まれ、声を上げないよう強制された。身動きがとれなくなった学生は、スマートフォンでその場の状況を途中から録画した。

動画には、道警の警察官が演説の現場で、学生に対して「さっき約束してって言ったじゃん。声あげないでくれよって」「ウィンウィンの関係になりたい。ウィンウィンの関係に。何か飲む?買うよ。お金あるから。何か飲まない?」などと執拗に絡む様子が記録されている。

さらに、警察官は移動する学生を追いかけ、「うちらも信用できないからさ。一緒についていくしかないの。大声出さないでほしいなっていうだけなんだよ?」「今日はもう諦めて」などとしつこく迫っている。

常軌を逸した行為というほかないが、それにしても、いったい誰がどんな指示を出すと、こうした事態になるのだろうか。

「菅(義偉)官房長官発という話がある」

政府関係者はそう言う。

「元秘書官で、警察庁ナンバー3に抜擢された中村(格)官房長あたりに一言言ったんじゃないか、という噂。『ヤジ、何とかならないか』と。(中村官房長は)ちょっとそう言われればすぐに動きそうなだけに、もっともらしく喧伝されている。まあ、中村官房長には数々の『前科』があるから仕方ないね」

「前科」とは、菅官房長官、安倍首相らと親交のあった元TBS記者への逮捕状の執行を停止させたことや、財務省次官のセクハラ騒動の相手を、捜査員を動員して割り出したことなどだ。

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