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中国・アリババの「デジタル百貨店」に行って驚いた、そのヤバい実力

日本の百貨店、復活のヒントもあった!
田中 道昭 プロフィール

ニューリテールの真価

そもそも中国においても小売業の雇用人数と売り場面積は、2014年に初めて減少し、岐路に立っていた。アリババが百貨店に目を付けたのは、こうしたデジタル化に乗り遅れているリアルの小売の4.5兆ドルの市場を再開拓する試みでもあったのだ。

 

アリババグループのダニエル・チャンCEOは、2016年12月に、「様々な消費者層の『特徴を可視化・識別』し、『精度の高いアプローチ』と、『消費者ニーズの把握』に努め、『サービス提供』を行う」と宣言した。

それは「ひと(消費者)」、「もの(商品・ブランド)」、「場(売り場)」の再構築を目指すことと同義。それこそがオンラインとオフラインを結合させるアリババの「ニューリテール戦略」なのだ。

〔図表〕筆者作成

筆者が前回寄稿した『中国・アリババの『最先端会議』に出てわかった、そのヤバすぎる実力』でもその真価を紹介したが、わずか2年で「デジタル百貨店」と化したインタイムの変貌ぶりはまさにアリババの「ニューリテール戦略」を体現するものだろう。テナントの各店舗は見事に売り上げを伸ばしているのである。

もちろんこの「ニューリテール」はアリババが丹念に築いてきた物流網やプラットフォーム、決済機能、クラウドサービスあってこそ。アリババのレイヤー構造をいま一度、上記に振り返っておくが、クラウドサービスがあり、ロジスティクスがあり、ブロックチェーンがあり、ファイナンスがあり、各種プラットフォームがあって、ようやくたどり着いた「ニューリテール」なのだ。

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