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中国・アリババの「デジタル百貨店」に行って驚いた、そのヤバい実力

日本の百貨店、復活のヒントもあった!
田中 道昭 プロフィール

「ビッグデータ」をテナントに開放

ただしこのロボットは、アリババの実力の一端に過ぎない。

アリババが集積したビッグデータによるマーケティングデータは、この百貨店のテナントにすべからく提供され、最適化されたセールスが可能となっているのである。

 

インタイムに訪れるほとんどの顧客の消費データはアリババのビッグデータに蓄積されている。なぜならアリババはオンラインショッピングモール、天猫やタオバオを持ち、さらに生鮮食料品のフーマーやホテルなどを運営、タクシーの配車アプリなどからもデータを集積しているからだ。

こうしたアリババのサービスを受けた消費者のマーケティングデータはアリババの各サービスの提供に利用される。そのためインタイムに訪れた消費者が、店員の接遇を受けて自身のインタイムのアプリを示すなどすれば、百貨店側は顧客の年齢や趣向性などから、顧客が求める最適な商品を提案することができるのだ。

こうしたデータをGAFAをはじめとしたメガテック企業が握っていることについては、欧米や日本でも賛否はあるが、アリババはこのビッグデータを使って、インタイムのテナントに有効な経済活動を促し、消費者の利便性を高めていることも、また見逃してはならないだろう。

というのは、そもそも百貨店はただの場所貸しではなく、テナントの集客支援という重要な役割を担っているからだ。インタイムではアリババの持つ膨大なマーケティングデータを必要に応じてテナントに供給し、旧来の百貨店の機能をさらに効率化、最適化しているのである。

実際、その成果は数字に表れており、インタイムに出店するテナントが続々と全国売上トップになっている。18年に中国全土で最も売り上げた百貨店のテナントのうち、21のブランドがインタイムのテナントだった。また18年度の期間中にインタイムのすべての販売チャネルで総売上が100万元(約1700万円)を超えたアイテムは900アイテムを数えたというのだ。

インタイムは百貨店の機能をフル回転させて、テナントとともに成長を遂げているのだ。

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