8月26日 化学者のA・ラヴォアジエが生まれる(1743年)

科学 今日はこんな日

地球のみなさん、こんにちは。毎度おなじみ、ブルーバックスのシンボルキャラクターです。今日も "サイエンス365days" のコーナーをお届けします。

"サイエンス365days" は、あの科学者が生まれた、あの現象が発見された、など科学に関する歴史的な出来事を紹介するコーナーです。

質量保存の法則を発見したことで知られる化学者、アントワーヌ・ラヴォアジエ(Antoine-Laurent de Lavoisier[フランス語]、1743-1794)が、この日、フランスのパリに生まれました。

ラヴォアジエは、家業である弁護士を目指してパリ大学の法学部に入学しましたが、在学中に自然科学に興味をもち、実験を始めます。1789年に出版した『化学原論』には、現在の元素にあたる33種類の物質のリストが掲載されており、これは人々の物質の認識に革命をもたらしました。

その後、化学反応の前後で物質の総質量は変化しないという「質量保存の法則」を発見するなど、化学という学問の基礎を築いたラヴォアジエは、「近代化学の父」と呼ばれています。

また当時は、燃焼を物質の分解と解釈し、フロギストンが飛び出すことで熱や炎が発生するという「フロギストン説」が主流でしたが、ラヴォアジエはこれを否定し、燃焼は「酸素との結合」だと科学的に説明した最初の人物でもあります。

【写真】燃焼実験をしてみせるラヴォアジエ photo by gettyimages
  燃焼実験をしてみせるラヴォアジエ photo by gettyimages

ラヴォアジエは、英語が読めませんでしたが、妻のマリー=アンヌ・ピエレット・ポールズ(Marie-Anne Pierrette Paulze、1758-1836)が、英語のほかにイタリア語、ラテン語などの語学やデッサンを学び、夫の研究を手助けしたと伝えられています。また、2人は科学者を集めた科学サロンなども催し、当時の一流の科学者と交流を持ちました。

【写真】ラボアジエと妻マリー
  ラヴォアジエと妻マリー photo by gettyimages

ラヴォアジエは弁護士の後に徴税請負人の職に就きましたが、徴税請負人は税金を横領しているという噂があったことなどから、フランス革命時の混乱の中で逮捕・処刑されてしまいました。

当時の科学者のなかには、「彼の頭を断つのはほんの一瞬だが、彼ほどの頭脳が現れるのは100年かかるだろう」と、その才と知の喪失を嘆いた者もいたそうです。