地球のみなさん、こんにちは。毎度おなじみ、ブルーバックスのシンボルキャラクターです。今日も "サイエンス365days" のコーナーをお届けします。
"サイエンス365days" は、あの科学者が生まれた、あの現象が発見された、など科学に関する歴史的な出来事を紹介するコーナーです。
この日、チェコのプラハで開かれていた国際天文学連合の総会において、太陽系の惑星を「惑星」「準惑星」「太陽系小天体」の3つに分類する決議が採択されました。
これによって、太陽系の9番目の惑星とされていた冥王星は、2000年代に発見されたエリス、マケマケ、ハウメアなどとともに準惑星に分類されることになりました。
エリスは、冥王星と同じくらいの大きさで、軌道の一部は冥王星の軌道の内側にあるため、発見当初「10番目の惑星」とも呼ばれました。
しかし、この発見がきっかけとなり、同じような大きさと公転軌道を持った天体が、太陽系のなかでいくつも見つかるようになりました。こうして、惑星の定義を再検討すべきだ、という議論が持ちあがったのです。
その結果、太陽系における惑星は、衛星以外で次の3つの条件すべてを満たすもの、と定義されました。
そして、上記の条件のうち、1と2の2つを満たすものは準惑星、1だけを満たすものは太陽系小天体と定義されることになりました。
その結果、冥王星は、近隣に2003年に発見された冥王星よりも大きな天体「エリス」があることから、3の条件に合致せず、準惑星に分類されたのです。
この時に準惑星に分類された天体は、ケレス、冥王星、エリスの3つでしたが、その後観測が進み、マケマケ、ハウメアを加えた5つが準惑星となっています。