福井が知られていなかった

福井に家を借りた当初、東京の友人たちからは、「行ったことがない」「なにがあるの?」など薄い反応ばかり。正直、かつての私もそうでした。空港も新幹線の駅もなく東京からは行きにくく、近隣の金沢や富山に比べ地味なイメージ。

それが変わったのは、夫のおかげでした。福井県には起業家が多く、それを夫が取材していくうちに次第に福井の知人友人が増え、年に数回は鯖江の眼鏡を作りに行ったり、越前カニを食べに行ったりと、交友関係が広がっていき、福井の魅力に気がついたのです。

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名所はもちろんいくつかありますが、有名でなくてもすばらしい場所もたくさんあります。東京では味わえない美味しいものだって楽しめます。

そんな福井の魅力をブログなどで発信しているうちに、みんなが「行ってみたい」と興味を持ってくれるようになりました。

いままでに来てくれた友人は、20人以上にはなると思います。

この8月前半は、夫よりも1週間早く福井に来ていたのですが、毎日、東京などから友人たちが入れ替わり立ち替わり我が家に滞在していました。

友人たちを連れて海辺をドライブし、一緒に地元の友達の畑で野菜を収穫。漁師さんにお願いして、お刺身の盛り合わせを作ってもらい、夕食後は、目の前の海を眺めながらビール片手に語り合います。

地元の花火大会では芝生に座って、打ち上げ花火を楽しみました。

海辺に寝っ転がって、波の音を聞きながら、流れ星も見ました。
「こんな楽しみ方があるんだね」そういってみんな福井を大好きになって笑顔で帰っていきます。

友人のミント畑にて 写真提供/松尾たいこ

三拠点生活の面倒な部分

三拠点生活には面倒な部分もあります。

まず夫と私の予定を合わせるのが大変です。特に夫は、東京でメディアのレギュラーや講演会などがあるのでずらせない予定も多いのです。
だから、2ヵ月ぐらい前には、軽井沢と福井に行く日程を決めてしまい、共有しているGoogleカレンダーに書き込んでおきます。

また、食材を無駄にしないように移動時に持って行ったり、それぞれの家の備品のチェックなども3倍の手間がかかります。

それでも、それぞれの家での楽しみのほうが多いので、この暮らし方が続いているのです。

もともと、インドア派でスポーツは嫌い
本を読むのと絵を描くのが好きなので、放っておくと一日中家に籠っているような私でしたが、1ヵ月に3ヵ所を移動する生活ではアクティブにならざるを得ません
それに1ヵ所にずっと滞在していないので、それぞれの場所が新鮮に感じられるので、外に出たい、いろんなものを見たい、人と会いたいと思えるのです。

東京が大好きだった私が、こんな生活を楽しむようになるとは驚いています。
そして三拠点生活によって、別の面で我々の生活が大きく変わるきっかけにもなりました。次回そのことについてお伝えしたいと思います。

福井にて夫婦の取材を受けることも多くなった。こちらもその時に撮っていただいた一枚 夫婦の生活は、大きく変わった 写真提供/松尾たいこ
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