福井にも家を借りた理由
2014年、私は創作の幅を広げたいと模索している中で陶芸に出会いました。
そして福井市内に陶芸用の工房を持っている友人のところに時々滞在しては、作品を制作するようになったのです。
そして、もっとじっくり腰を据えてやってみたいという思いがどんどん大きくなっていきました。
すでに二拠点生活を送っていたので、新たに拠点が増えることへのハードルは低くなっていました。ある程度、必要なものを揃えておけば、気軽に移動できるとわかっていたからです。
知人の紹介で越前町の陶芸家が多く集まる地域にある家をお借りすることができることになりました。その格安の物件は、友人と共同で借りることになったので1ヵ月の負担額も9000円。
ただ、そうなるとさすがに東京の自宅が大きすぎて無駄だなと感じるようになりました。もともと夫婦の仕事場も兼ねて借りた家です。なので、そのタイミングでそれまでの半分の大きさの代々木上原の家へと引っ越しをしました。
そうして2015年に三拠点生活がスタートしました。
当初は、福井に滞在する目的は私の陶芸制作がメインだったので、夫は数ヵ月に一度、数日滞在するだけでした。しかし、夫も福井での暮らしをすっかり気に入り、もっと長く滞在したいと考えるようになると、1DKの越前町の家は手狭になってきました。
そんな時、友人でNPOふるさと福井サポートセンターの北山大志郎さんから今住んでいる美浜町の家を紹介されたのです。
移住体験施設として、築100年の古民家をリフォームした家は、目の前が海。
いままで海の近くに住んだことのない私たちにはとても魅力的な場所です。
期間限定ではありますが美浜町がすすめる「クリエイターinレジデンス推進事業」のクリエイターとして、無料でこの場所に住めることになりました。
そうして2017年からは、夫も私と同じ頻度で福井に来るようになり、今のような移動のスタイルが定着しました。