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混迷の東京モーターショー、海外メーカー撤退の「残念すぎる事情」

業界最大イベントの行方は…

各国で撤退が相次いでいる

今年10月に予定されている「第46回東京モーターショー2019」に、輸入車メーカーの多くが続々と出展の取り止めを表明している。輸入車にとって、日本市場は中国や米国、欧州などに比べて規模が小さいからとする解説もあるが、日本に限らず世界的にモーターショーへの出展社数は減る傾向にある。

「東京モーターショー」公式HPより

たとえば正月に恒例の米国デトロイトショーでも、メルセデス・ベンツ、BMW、アウディ、ポルシェ、ボルボ、ジャガー・ランドローバー、ベントレー、マセラティ、フェラーリなどが出展せず、日本のマツダや三菱自動車も見送った。

昨年開催されたフランスのパリサロンでも、ドイツのフォルクスワーゲンが辞退したほか、BMWやアウディの出展はあっても現地法人の手による。そして、米国のメーカーやスウェーデンのボルボも出展を見合わせた。日本の日産、三菱自、マツダ、スバルもパリサロンへは出展していない。

また東京モーターショーと同じように2年に一度の開催となるドイツのフランクフルトモーターショーへも出展を辞退するメーカーが出始めているという。

一方、活況を呈している地域もある。それは、中国を含めたアジアやASEAN諸国だ。巨大市場であったり、これから市場が拡大しそうであったりする地域では、ショーとしてクルマを見ること自体に未だ価値が見出されている。

それらに対し、すでに普及段階を超え、共同利用が浸透しはじめた地域では次世代のクルマを見ることに消費者が興味を失いつつあるのだ。

 

モーターショーの価値が失われた前兆の1つに、家電ショーへの自動車メーカーの参入があった。エンジンに替わってクルマが電動化することにより、クルマもまたIoT(インターネットで結ばれる商品)として、家電製品と同じように生活の一部を成す構成要素になっていくからだ。

たとえば太陽光発電を備えた住宅に電気自動車(EV)があれば、日中発電した電気の余りをEVへ充電しておき、これを晩に使う。こうすることで系統電力の使用量を減らし、電気代金を浮かせるのはもちろん、昨今の異常気象による集中豪雨や雷雨などによる停電が起きた際には、自宅のEVの電力を使って普段通りの生活を続けられる。