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韓国・文在寅政権を襲う「ウォン安&株安」Wパンチのリスク

日本との関係改善が必要なはずだが…

8月に入り、韓国の通貨ウォンが大きく下落している。最大の理由は、韓国の経済成長を支えてきた輸出が低迷するとの懸念が高まっていることだ。

わが国が韓国を“ホワイト国”から除外したこともウォン安に拍車をかける材料の一つになった。

ウォン安の進行とともに、韓国の株価も大きく下げている。株安・通貨安が韓国経済を襲っている構図が鮮明化している。

 

本来であれば、韓国が経済の安定を目指すためには、わが国などとの関係を修復し改善を目指すことが重要なはずだ。

しかし、足許、文在寅(ムン・ジェイン)大統領は、支持率向上のために反日姿勢を強めている。中長期的に考えると、同氏の対日スタンスは韓国経済に大きな禍根を残す恐れがある。

韓国経済がウォン安にどう対応できるか先行きはやや不安だ。

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輸出主導で経済成長をかさ上げしてきた韓国

もともと、韓国の経済は、サムスン電子をはじめとする大手財閥企業の経営を優遇し、輸出競争力を高めることで成長を遂げてきた。近年の韓国経済を支えたのが、半導体の輸出だ。

特に、韓国にとって最大の輸出国である中国が産業振興策である“中国製造2025”のもと、省人化投資を進め世界から半導体を買い集めたことは韓国にとって大きな追い風となった。

韓国は、わが国から高純度のフッ化水素などの半導体材料や、精度の高い半導体製造装置を輸入し、半導体を生産してきた。

わが国政府が韓国向けの輸出管理手続きを見直したことに対して韓国が一方的に批判しているのは、韓国の半導体生産にわが国の資材が欠かせないからだ。事実上、韓国経済はわが国の技術力に大きく依存してきたと考えられる。

輸出で稼ぐ韓国にとって、ウォン安は重要だ。

半導体の市況は、世界経済全体の景況感に大きく左右される。半導体需要が高まる際、世界経済は米国を中心に緩やかな回復基調にあることが多い。

基本的に米国は、自国の経済が緩やかな回復ペースを維持し、それに伴って世界経済全体が上向き基調にある場合には、多少のドル高には寛大にふるまう。

貿易赤字と財政赤字を抱える米国としては、緩やかなドル高を容認して資本を流入させたい。

その状況は、韓国がウォン安によって輸出収益を“かさ上げ”するために都合がよい。

加えて、北朝鮮と対峙するという特殊事情もあり、米国政府は韓国の為替管理政策にあまり目くじらを立ててこなかったともいえる。

 
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