# いらすとや # ユニコーン企業

大人気「いらすとや」には「ユニコーン企業」並みのポテンシャルがある

素材サイトのタブーを破って急成長
古田 拓也 プロフィール

いらすとやの恐るべき競争戦略

いらすとや産の素材が様々な場面で使われるようになった背景には、独自色のある素材を一貫して提供し続けてきたことが挙げられるでしょう。

 

シャッターストックのような素材会社は、グローバルに存在する様々なニーズに対応できるように、テイストをバラバラにしてカバー範囲を広げようとしてきました。

これに対して、いらすとやはカバー範囲を絞り、独自色を前面に出す素材を作り続けてきたことで、エンドユーザーにいらすとやの存在を認識してもらいやすくし、ブランド価値を向上させてきました。

images by いらすとや

さらに、いらすとやの顧客構造もブランド価値向上を手助けしていると考えられます。

いらすとやはフリー素材サイトであるため、顧客のほとんどは素材に金額をかけるよりも無料で使えることに重きをおく層であると考えられます。

個人が趣味で運営しているブログや街のスーパーの商品ポップに使われるような素材は、費用対効果からして1枚のイラストに数千円もかけられないといった事情や、自身が作るコンテンツのブランドに強いこだわりを持っていないという事情もあるでしょう。

このように独自色を出し続ける一貫性と、フリー素材による顧客ターゲティングの組み合わせによって、いらすとやは既存の競争相手と巧みに住み分けを行うことに成功したといっても過言ではありません。

いらすとやは、ライバル企業が拾いきれなかった市場でシェアを獲得するという「競争しない競争戦略」によってここまでの利用度を獲得することができたのではないでしょうか。