プールサイドで経血が流れ…

「生理は病気ではない」という考え方から、水泳のみならず、体育の授業一切の見学を認めないという教師もいるが、“病気でなくとも”不調のときは見学が認められるべきである。

これは、体育の授業が「教育」を目的としているのか、それとも「教化」を目的としているのかを考えれば明白だ。個々の生徒の事情を無視した独善的な指導は、「教育」とは言えない。

生理中の水泳を肯定する根拠として、「水中では水圧がかかるため、経血は出づらい」といった見解も挙げられるが、生徒たちはプールサイドで経血が流れ、人目に触れることを恐れているのである。

水圧によって押さえられていた経血が、プールサイドに上った途端、いっきに排出されるということは、想像に難くない。

もちろん、月経という生理現象は恥ずべきものではない。経血ももはや、かつてのように「不浄視」の対象とはされていない。

しかし、普段は高性能のナプキンやタンポン、サニタリーショーツなどで経血漏れを完璧にカバーしている生徒たちに、水泳授業のときだけ経血を恥ずかしがるなというのは、いくらなんでも無理がある。

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タンポンを使用すれば、プールサイドでの経血漏れも防ぐことができるが、大人でもうまく挿入できない、あるいは挿入することが怖いという人が少なくない。

したがって、生理中の水泳を強制され、仕方なくタンポンを使用するといった状況を作るべきではない。

ちなみに、日本産科婦人科学会の小児・思春期問題委員会が1989年に発表した「月経期間中のスポーツ活動に関する指針」では、小中学生のタンポンの使用は好ましくないとされている。