離婚した元同僚女性と再会して…

それでも、3人家族として「普通に」暮らしていたある日。息子が小学1年生になったころだったか、元夫が初めて朝帰りをした。一緒に飲んでいたという相手は、元夫の昔の同僚で、結婚して田舎に嫁いだが、離婚して戻ってきたという女性。苑子さんも会ったことがあり、同じ職場に復帰することになった、とは聞いていた。

それ以降、元夫がおかしくなった。

「そういうふうな女の人ができた途端、すごく私のこと粗末にするようになって。言葉遣いから何から、お前なんかいらない、という態度を取るようになったんです。でも、そもそも私自身、元夫のこと、そんなに好きじゃなかったんでしょうね。家庭を壊さないならまあいいんじゃない、くらいに思っていました」

「子どもがいる普通の生活」が守れていればそれでいい。しかし、元夫はどんどん暴走していった。息子を連れて通っていた職場のテニスコートに、彼女を連れて来るように。息子はテニスの相手をしてもらえなくなり「今日も壁打ちだけだった」としょんぼりして帰ってくるようになった。そのうち、父親に母親より仲のよい女性がいることに気づいたようで、テニスコートまで車で送っていこうとする苑子さんを手前で止めて「ここまででいいから」「ブスばっかりだからね!」などと言うようにもなった。

それまで父と息子とはテニスを一緒に楽しんでいたが、一緒にいってもテニスができない状況にもなっていた Photo by iStock

元夫が家に戻らない日が続くようになると、息子は不安がった。「パパは今日はどこに行ったの」「パパはね、よそんちの猫ちゃんに餌をやりに行ってるの」「え? パパ猫飼ってるの?」「ううん、猫ちゃんて、あの女(笑)」。小学生相手にそんな会話もどうかとは思うが、わーんと泣く息子に苑子さんは「どこんちもそんなもんだから。○○くんちも○○くんちも、みんないろいろあるのよー」と、笑いに変えて乗り切ろうとした。