リウマチの素の痛みに決心が揺らぐ

薬をやめて股関節の矯正に通って1ヵ月経ったが、これという変化はみられない。23年もかけて悪くしたリウマチが短期間でよくなるはずがないのに、結果を焦っていた。

コーヒーを淹れようと手がカップに触れただけで痛みが稲妻のように走る。ペットボトルの水を両手でやっと持ち上げる。つらい。

私はとうとう痛み止めを飲んでしまった。薬をやめると決めたのに不安から捨てずに持っていた。痛みに勝てなくなった。薬が効いて痛みは楽になった。

翌日、H先生の治療に行った。「薬を飲みましたか?」と聞かれて驚いた。「はい。1回だけ飲みました」と、しどろもどろに答えた。「やめてください。後でもっとつらい思いをします。顔色がよくなりつつあったのに黒ずんでいる。よくなりたいなら、薬をやめてください。肩が前に出て丸くなり、上半身は詰まっている。詰まっているどころか固まっている。これでは器官や神経の正しい伝達ができず、具合が悪くて当たり前です」。H先生はたんたんと言った。

見破られた。私がくじけて薬を飲まないように、先生は治療のたびに繰り返し、「薬は飲んではいけません。毒になってもいいことはありません」と言った。股関節の矯正がいかに重要かも、耳にタコができるほど聞いた。

薬をやめた

薬をやめる気持ちになったのはH先生の熱意だ。先生の真剣な目が私を変えた。

「リウマチは痛いからつらかったでしょう」
「痛い、つらいと言っても症状は変わりませんから。少しずつ痛みが増したので、痛みに慣れて我慢する癖がつきました」と笑いながら言った。慢性病ゆえ陰気にならない習慣だ。

「よくもまあ、顔にも出さず、過酷な編集の仕事をしていたものだ」と先生。

整体に通い始めて3ヵ月が経った。少しずつではあるが、痛みは減っていた。
1年に1回の健康診断。昨年は「十二指腸潰瘍のあとです。強い痛みがあったはずです」と言われたが、リウマチの痛みが強かったからか記憶にない。潰瘍ができては、治っていたようだ。今回は「きれいですね。食道も胃も特に炎症は確認できません」と言われた。前年の十二指腸の潰瘍のあとも残っていない。画像で見る食道、十二指腸、胃はピンクのきれいな色をしていた。

この1年で私がしたことは、退職し、薬をやめて股関節の矯正だ。薬を使った治療は何もしていない。