突然だが、今の日本が「子供を産み育てやすい国」だと感じる人の割合はどれくらいかご存じだろうか。

内閣府が平成27年度に報告した「少子化社会に関する国際意識調査」によると、「自国が子供を産み育てやすい国だと思うか」という質問に対する日本人の回答は、「そう思う」が47%なのに対し「そう思わない」は52%であった。

つまり、約半数が日本は子育てに厳しい国だと考えているのである。対して、同調査における欧米諸国の否定的な回答の割合は20%程度かそれ以下であった。

この差はどこから来るのか。日本・アメリカ・オーストリアの3国でそれぞれ3〜4年あまり共働き子有り家族として生活してきた私たち夫婦の体験を通して探ってみたい。

日本の支援制度のレベルは世界的に低くない

まずは、3国の出産・育児に関わる制度の違いから。出産・育児に関わる支援制度は国によって大きく異なるが、日本の制度は世界的に見て決して低いレベルではない

まず、日本では出産にあたって出産育児一時金が支給される。私たち夫婦はこれにより、上の子の出産時の入院費をカバーできた。この一時金の額は2019年現在では42万円となっている。出産後は子供が満1歳になるまで育児休業を取得でき、賃金の50%から67%の給付金を受け取れる制度が整っている。さらに児童手当としても、児童の年齢に応じて一人当たり1万円から1万5千円が支給される。

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一方、ヨーロッパでは多くの国で出産・育児に関する制度が充実しており、私たちが今住むオーストリアでも多くの点で日本より一歩優れた制度が整っている。