なぜ医者は「無駄な手術」を何度もするのか

何でも手術、何度でも手術…
週刊現代 プロフィール

神経の枝しか通っていない腰椎は、圧迫されて下半身麻痺になることは稀だ。また、手術によって痛みはとれてもしびれはとれないことが多い。それでも患者を脅して手術へとこぎつける医者がいるから恐ろしい。

 

治らないのに繰り返し手術を強いられがちな典型例はがんだ。5年前に母を亡くした三浦智明さん(54歳、仮名)が話す。

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「6年前、母にステージIIの食道がんが見つかりました。医者は『いま手術をすれば、がんをすべて取り除けます。手術を受けたほうが5年生存率が高くなる』と言っていたので、二つ返事で手術を受けました。

7時間にもおよぶ手術は無事に成功して、手術を受けて本当に良かったと安堵しました。ですが、1年後の検診で耳を疑いました。『リンパ節への転移が見つかりました。再手術が必要です』と言われたのです。

悪しき芽はすべて取り除いたと思っていたのに、また手術を受ける羽目になり、最終的には、肺にも転移が見つかって、その半年後に亡くなりました」

切除しても再発・転移して、何度も手術を繰り返す可能性があるなら、じたばたせず、がんと向き合う生き方もある。

「手術がきっかけで肺炎になったり、寝たきりになる高齢者は多い。安易に手術に同意せず、がんになる前と同じような生活を送るのとどちらが幸せか、考える必要があるでしょう」(健康増進クリニック院長・水上治氏)

治らないのにする手術は、患者を痛めつけ続けるだけだ。

『週刊現代』2019年8月10・17日号より

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