カリスマホストが赤ちゃんを育てる海猫沢めろんさんの小説『キッズファイヤー・ドットコム』。川口幸範さんによって現在ヤングマガジンで連載中の漫画もコミック1巻が刊行となった。自身も子育て真っ最中ゆえ、その体験を踏まえた「子育てあるある」満載の漫画となっている。

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さて、夏休みである。めろんさんの息子は現在小学2年生。つまり自分一人ではなかなかご飯もできないお年頃。GW10連休で嘆いていたのがウソのようにそれ以上の長期休暇が目の前にあるのである。

では働く父・めろんさん、この苦難をどのように乗り越えているのだろうか。

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子供の頃、夏休みは救いだった

いじめられっ子だったぼくにとって、夏休みは救いだった。
夏休み。それは思い出の結晶。一瞬の光がその結晶を通過するときに永遠が生まれる……思わずそんなポエミーな言葉を紡いでしまうほど素晴らしい夏休み。

めろん少年にとって夏休みは天国だった(写真はイメージです。めろん少年ではありません) Photo by iStock

だがしかし。

親になった今……まさかこんな日がくるなどとは夢にも思わなかった。
そうなのだ。
親として過ごす夏休みは、はっきり言ってまったく楽しくないどころか、「来なくていいから帰ってください!」と言いたくなるような代物だったのである。

なぜ親にとってつらいのか

親にとって夏休みの何が嫌なのだろうか。夏休み直前、ちょうど子供のサッカーの練習で会ったお母さんの一人にインタビューしてみた。

――こんにちは。そろそろ夏休みですが、どうですか。

夏休み、なくていいですよね。いろいろ大変すぎて……。

――どのあたりが大変でしょうか。

やっぱりお弁当ですよね。毎日朝から育成(※東京で言う学童のこと)に行くのはいいとして、お弁当つくるのが面倒で。

――パンでよくないですか?

やっぱりまわりの子たちがちゃんとしたお弁当だとそれもどうかと思うんですよね。めろんさんの家はどうですか?

――ぼくの家は前日のおかずの残りとか、冷凍食品とかおにぎりとかパンとかです。お店のほうが親が作るより絶対美味しいですよ!

そうですか……。あと大変なのは、おでかけですかね。夏の思い出つくってあげるためにでかけないと……とか思っちゃうし。宿題手伝わないといけないし。自由研究も考えなくちゃいけないし。