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かんぽ不正、マスコミがなぜか報じない「郵便局の深すぎる闇」の正体

ますます経営は泥沼化していく
荻原 博子 プロフィール

その数、2859人。当時の職員数で割ると、100人に1人が懲戒処分を受けた計算です。

しかも、ここには、表立って処罰された人数しか出ていません。犯罪が発覚する前に、退職金を丸々もらって辞めていってしまった人はカウントされていません。こうした人の正確な数字はわかりませんが、そこまでカウントしたら、3000人を上回る可能性はかなり高いのではないでしょうか。

しかも、前年の2005年に比べると、処分の対象者は586人も増えています。

 

犯罪の巣窟といった様相

当時の日本郵政公社では、現金の過不足事故がなんと年間27万件も発生していて、相談系コールセンターへの苦情は、2005年の11万件が、2006年には1・5倍の約19万件に急増していました。

日本郵政公社は民営化を前にして、不祥事の多発を未然に防ぐために、2003年4月にコンプライアンス推進体制を作り、委員会が設置され、責任者も置かれました。けれど、不祥事が減るどころかその後に増えているのですから、この制度自体が機能不全に陥っていたといってもいいでしょう。

〔photo〕gettyimages

ちなみに、郵便料金や貯金の預入金、保険料等の横領や窃取、詐取、諸手当の不正受給、賄賂の数だけを見ると、2003年は131件、2004年は126件、2005年は117件、2006年は134件あります。しかも、ここでの処分者は末端の郵便局員ではなく、主任、課長、局長代理など、本来は不正を取り締まる側の人が約7割を占めていたのですから、呆れてしまいます。

加えて、2006年9月には、郵便振替払込書など、本来は保管しておくべき顧客書類1443万件を、全国の事務センターで誤廃棄していたことが発覚。

郵政民営化前の日本郵政公社は、まさに犯罪の巣窟といった様相を呈していました。

ここまで見てきたように郵政民営化前の日本郵政公社は、犯罪多発地帯でしたが、中でも最も犯罪率が高かったのが簡易保険でした。