がんを発見できない医師…「診断ミス」で殺されかけた人々

薬の量を間違えて吐血…
週刊現代 プロフィール

良性腫瘍に抗がん剤を…

わざわざがん検診を受けて異常なしと言われたのに、診断ミスでは意味がない。逆に検診で異常ありとされたが、実は何も問題はなかったパターンもある。

大阪市在住の小林敏明さん(63歳)は、自分の身に降りかかった災難をため息交じりに振り返る。

 

「きっかけは3年前、大阪市が行ったがん検診でした。還暦を迎える年齢だし、男性でもっとも患者数の多い胃がんの検査を受けておこうと思ったんです。

バリウム検査をすると、胃に腫瘍ができていると診断された。これはより詳細な検査が必要だということで、大阪市内の総合病院にかかりました。そこで内視鏡検査を受けたら、ステージIVの末期がんだと診断されたんです。先生からも『このままなら余命は持って半年です』とまで言い渡されました」

小林さんは途方に暮れたが、医者は「今すぐ抗がん剤治療を受けろ」とたたみかけてくる。その言葉のまま、小林さんは抗がん剤治療を開始した。

そこから、抗がん剤の副作用に苦しめられる日々が始まった。薬を服用するたびに嘔吐や下痢で七転八倒。だが、少しでも容態がよくなるならばと、半年間も副作用に耐えてきた。

「そんな状況で、妻から『別の病院でセカンドオピニオンを受けて』と懇願されたんです。確かに、他の先生に診てもらうことで道が拓けるかもしれない。一縷の望みを懸けて、府内の大学病院へ行きました。

そこで検査を受けた結果、なんと腫瘍は良性だった。前の病院の医者が完全に誤診していたんです。呆れてものも言えませんよ。あの半年はなんだったのか。実際、抗がん剤の服用をやめたことで体調は回復していった。私は医者の診断ミスで殺されかけたんです」