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「7pay廃止」セブン&アイ自身が気づいていない「本当の痛手」

結論ありきの謝罪会見で何を失ったか

スタートわずか1ヵ月で「終了」宣言

8月1日、セブン&アイ・ホールディングスは、東京都内で会見を開き、同社系列独自のコード決済サービス「7pay」を、9月30日24時をもって「廃止」すると発表した。サービス開始直後の7月初旬に発生したハッキング被害対策にともない、サービスの再開発と立て直しが困難と判断してのことだ。

大手流通会社が鳴り物入りでスタートしたサービスとしては異例の早期終了となったが、この事件は、現在、急速に広がりつつあるモバイル決済全体にとって、どのような影響を与えるのだろうか?

その打撃は、「モバイル決済への信頼の失墜」といった単純な話ではない、と筆者は考えている。むしろ、「別の問題」をあらわにしたのではないか。

それはいったい、何なのか──事件が風化してしまう前に、じっくり考えてみよう。

被害総額は3861万5473円

7月1日にサービスインした7payは、その直後にハッキング被害に見舞われた。

 

利用者のあずかり知らぬところで勝手に残高をチャージされ、使用される事例が相次いだのだ。7payは、2日後の7月3日にはチャージ機能をストップさせ、続いて新規加入も停止する対応を余儀なくされた。

今回の発表にともなって、10月以降はいっさい利用できなくなる。返金などの具体的な処置は、後日あらためてアナウンスされる予定だ。

最終的な被害件数は808人、被害総額は3861万5473円にのぼった。

セブン&アイ側によれば、「海外からのアクセス遮断やチャージ停止、新規加入の停止などの対策により、7月4日までで被害の増加はほぼストップし、7月中旬以降、新たな被害は確認できていない」という。