読むだけで病院に行くのが怖くなる、医療ミス「1380の実例」

「えっ、まさか」こんなに…?
週刊現代 プロフィール

必要のない手術でミス

藤谷賢二さん(32歳、仮名)は、「手術費稼ぎのために不要な手術を強行され、父が脳死した」と悲しみをあらわにする。

「父は、都心の有名大学病院で主治医に『検査で脳の動脈瘤が見つかった。瘤が破裂して、くも膜下出血を起こす確率が非常に高い』と言われ、手術を決断しました。

手術中、主治医が誤って小脳のあたりの血管を傷つけ、出血し、脳死状態となりました。

Image by iStock

後からわかったことですが、脳の動脈瘤には破裂リスクが高いものと低いものがあり、父は危険性が低く、まずは経過観察すべき解離性動脈瘤だった。しかも、検査担当医は解離性と書いたのに、主治医はカルテに解離性とは明記せずあえて『動脈瘤』とのみ記した。

主治医の言葉を信用せずに、検査結果をもってセカンドオピニオンに行っていれば、必要ない手術に踏み切ることはなかったのです」

 

脳の動脈瘤が破裂したら死亡率は高い。患者や家族の不安な気持ちにつけ込み、「生涯破裂率」という“専門的な”言葉を持ち出して、手術へと誘導する医者もいる。

「『あなたの動脈瘤の破裂率は年2%だから、あと30年生きるなら生涯破裂率は、2%×30年で60%になります』と説明するのです」(前出・貞友氏)

しかし、ちょっとでも数学の知識があれば、そんな計算のしかたは間違っているとすぐにわかるだろう。納得いかない説明を受けたら、何度でも聞き返す勇気を持つべきだ。

これらはあくまで氷山の一角。遺族にも知らされずに隠蔽されたミスの数ははかり知れない。

『週刊現代』2019年7月27日号より