読むだけで病院に行くのが怖くなる、医療ミス「1380の実例」

「えっ、まさか」こんなに…?
週刊現代 プロフィール

便秘治療の浣腸で……

山下博史さん(72歳、仮名)は便秘の治療のために、人生が激変した。

「慢性的な便秘に悩まされていたので、広島県の地域病院を訪れたところ、治療として行った浣腸で、直腸に穴を開けられたのです」

通常、横たわった姿勢で行うべきところ、立った姿勢のまま浣腸が行われてしまったのだ。

「事故以来、排便が困難になり、人工肛門を造設せざるをえなくなりました。そうなると、排泄を自分でコントロールできず、便やガスが知らない間に出ていることもある。便が漏れるのを恐れて、長時間の外出をしなくなりました」

 

不注意によるもの、注意していても防げなかったもの、ミスにもさまざまな程度があるが、医療現場での「うっかり」は死をも招く。だが、なかには故意に行われる、「犯罪」と呼んでも過言ではないような悪質なケースもある。医療事故を中心に扱う弁護士の貞友義典氏はこう語る。

「診療報酬や実績数を増やすために、手術や検査を積極的にやる病院や医師が存在することも医療事故が減らない原因です。被害に遭わないためには不要な手術や検査を受けないことが大切。手術、検査と言われたらセカンドオピニオンを受けましょう」

新しい術式の実績数をあげるために、いわば実験台として使われることもある。田中博史さん(51歳、仮名)の話。

「私の妻は、3年前に子宮がんが見つかり、都心の有名大学病院でがんの切除手術を受けました。傷跡が小さいと勧められて腹腔鏡を選び、手術は無事に成功したように見えましたが、その後がんが全身に転移し、亡くなったのです。

後にわかったことですが、開腹手術なら切開口から子宮を丸ごと摘出できたが、視野の狭い腹腔鏡で行ったためにがんを見逃し、がん細胞が全身に転移してしまった。しかも主治医は、手術数を増やすために腹腔鏡に誘導していたのです」