ソウルの「慰安婦少女像」(Photo by gettyimages)

「慰安婦像」への抗議に屈したあいちトリエンナーレ「本当の問題点」

公金支出の基準を問うべきだ

日米が韓国を持て余す中で…

日韓で貿易戦争が勃発しかかっている。

日本は8月2日、韓国を輸出管理上の優遇国(グループA)から除外する政令を閣議決定した。このコラムでも再三書いている通り、この措置はいわゆる徴用工問題への報復ではなく、あくまで安全保障上の措置である。

韓国経済にとっては大きな打撃だ。というのは、これまで日本の「グループA」に入る国はアジアでは韓国だけであり、そのため韓国は多くの国から企業誘致を行うことができていた。日本からの優遇措置がなくなれば、そうした企業が韓国から引き揚げる可能性があり、アジア内での優位性を失いかねない。

一方、韓国の対抗手段は「手詰まり」の状況だ。

 

そもそも、日本の措置をいわゆる徴用工問題への報復と捉えているところが、韓国の外交上のミスといえる。

日本側の問題提起は「輸出管理に問題がある」というものなので、最終需要者などを特定するなどの措置を韓国が実施すれば、日本としても受け入れざるを得ない。それなのに、本件を徴用工問題の文脈でばかり語るから、韓国側に問題解決をする気があるのか、という話になる。

しかも、韓国の対抗措置は、(1)日本を韓国の輸出優遇措置から外す、(2)WTOに提訴する、(3)日韓軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の更新を行わない(8月24日までに通告義務)といった内容だ。

順に見ていくと、まず(1)は無意味だ。日本はEUなどから優遇国として扱われているので、正直に言って、韓国からの扱いはどうでもいい。(2)WTOの上級審は事実上機能していないので、WTOは当面の解決策にならない。(3)は米国が許さないし、日本としては実施されたとしても、痛くも痒くもない。

結局、韓国はアメリカに泣きついて仲介を頼むしかない。

2日、東南アジア諸国連合(ASEAN)関連会合が開催されているバンコクで、日米韓外相会談があった。ポンペオ米国務長官は日韓で話を促しただけで、積極的な仲介はしない。しかも日米韓外相会談の前日の1日には日米外相会談が行われており、アメリカは日本の事情を理解したうえで三者会談に臨んでいる。

表面上、アメリカは日韓のいずれにも肩入れしていないが、実際には日米両国が駄々っ子の韓国を持て余している状態だ。

今のところ、日本政府の韓国に対する毅然とした外交スタンスは、保守系を中心として評判がいいようだ。こうした国際情勢の中、国内でちょっと信じられない事件が起こったので、触れておきたい。