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退職代行「大人気」、20~30代に広がる「コスパ意識」の恐ろしさ

オトナ世代はまだわかっていない
平賀 充記 プロフィール

終身雇用は終わる

筆者が20代の若者に実施したインタビューでも、「時間を奪われることが最悪のパワハラだ」という声が非常に多かった。

コスパと同様に「タイムパフォーマンス」が極めて大切なのだという。

 

そんな彼らが「最短距離でゴールする」ために退職代行を使うことは、ごく自然なことといえる。

退職代行の人気は、表面的な一つの現象に過ぎない。このことから本当に考えなければいけないのは、「退職、転職なんて普通でしょ」という若者の働き方を、オトナ世代がどう受け止めるかだ。

〔photo〕iStock

トヨタ自動車でさえ、終身雇用の維持は難しいという時代。一生を同じ会社で過ごすという働き方は、もはやリアリティがない。転職はもちろん、副業やパラレルキャリアも徐々に浸透しつつある。

特に若者世代はSNSを通じていくつものコミュニティに自然に出入りしていて、クローズドなタテ社会の中での仕事よりも、目的に応じて働く仲間がヨコにつながる「プロジェクト型」の仕事に馴染んでいる。

とはいえ会社の視点に立てば、「辞めるならいつでもどうぞ」というわけにもいかない。大企業ほど、まだまだタテ社会の文化を残している。

そんな狭間の時代に生まれた徒花のようなサービスが退職代行だといえる。他ならぬEXITの代表が語っているように、本来は不要で、いつかなくなるべきサービスなのだ。