〔PHOTO〕岡田康且

「サウナのブームはSNSとともに訪れた」サウナ人気の意外な歴史

「サ道」の伝道師・タナカカツキが語る

サウナ好きで、タナカカツキの『サ道』を知らない人はいない。各地のサウナ施設に、まるで聖書のように置かれているこの本は、まず2009年にウェブマガジンでコラムとして連載が始まり、2011年に書籍としてまとまり、2013年から週刊モーニングでマンガ化され、そのたびに最高のサウナガイドとして広まっていった。

『マンガ サ道』

タナカカツキは、天久聖一と組んだ『バカドリル』等でもっとも先鋭的な笑いを生んできたマンガ家であり、多数のCG作品を制作し続ける映像作家であり、「水草水槽」の第一人者でその世界ランク4位でもあるが、「サウナの人」としてのイメージもすっかり定着している。

そして現在、テレビ東京・金曜深夜のドラマ25枠でドラマ版『サ道』が放送中。今がサウナブームだとするなら、「日本サウナ大使」も務める彼は、この現状をどのように捉えているのか。『サ道』スタートから現在までを、日本のサウナ発展の歴史となぞらえて語ってもらった。

 

2009年~:サウナ愛好家つながり期

#1 サウナブームのきっかけはSNS

──サウナに目覚めた時、それを文章化しようと思われたきっかけは?

タナカカツキ(以下、タナカ):実は、ツイッターなんです。いわゆるSNSブームは2009年ですが、その前の2008年にツイッターを登録して、「なんかつぶやかなきゃ」みたいに思っていた時、ちょうど自分の中でサウナがおもしろくなってきた時期だったんです。「××の水風呂は16℃でよかった」とか、マメにつぶやいていましたら、それを見たウェブマガジンの編集者から連載のお話をいただいたんです。

タナカカツキさん〔PHOTO〕岡田康且

──その時は「あ、これは書けるな」と?

タナカ:書けるがどうかは別にして、サウナについて書きたいとは思っていました。ただ、最初は『翼の王国』とか『Pen』とかで書くイメージだったんですけども(笑)。サウナの入り方もろくに知らなかったのに、大人になって初めてスポーツジムのできたばかりのサウナに入った時に、たまたまいいセッション(サウナと水風呂にセットで入ること)ができて、「あ、これすごいな。サウナを誤解してたな」と思ったんです。

そこからサウナの歴史とかも調べだしたら、すごくおもしろかった。サウナを題材にして何か書く、というのは、もちろん先人の方はたくさんいらっしゃるんですけど、学術的なものばかりで、くだけた表現で書いているものがなかったんです。

『マンガ サ道』1巻より

──タナカさんの連載で、その頃から若い人たちもサウナに興味を持つようになったのでしょうか?

タナカ:その連載というよりも、当時はSNSのパワーが大きかったと思います。SNSブームによって、全国に散らばっていたサウナーたちがワーッとつながったんです。みんなハンドルネームならぬ「サウナネーム」を持っていて、トランスに一番近いサウナの入り方とかを各所で研究していた人たち同士の情報交換が始まったんです。