「正しいS」ってあるの?

―― 女性向けAVでも「ちょっと強引なプレイ」が人気であるという話がありましたが、レディコミなどでも「S彼」や「俺様」といったカテゴリは人気ですよね。でも、いくら好きな相手でも、したくない時に強引に迫られたら嫌だと思うんです。一徹さんから見て、「正しいS」というものは存在すると思いますか?

一徹:これも難しい問題で、結局は「お互いがOKなら、OK」なんだと思うんです。女性の中にも「好きな男性に支配されたい」という強い欲求がある人はやっぱりいる。男性向けAVでよく描かれる、女性に対して支配欲を満たそうとするシチュエーションだって、相手の女性がそれを望めばOKなわけで。だから、強引なセックスが必ずしも間違いであるというわけではないと僕は考えます。

セックスにおける嗜好と信頼は、個人個人ですり合わせていくしかないんです。男性にされた、もしくはされることに対して不満がある場合、それを伝えたら「男性を傷つけるんじゃないか」とか、「はしたない女性だと思われるんじゃないか」などと不安になるのもわかるのですが、それを伝えないままでいると、「互いに何がOKなのか」がわからなくなってしまうと思うんです。

キスもハグも「1回のセックス」と数える

〔PHOTO〕Yuki Uchida

―― そのすり合わせるプロセスが難しいなと感じます。最近では消極的な男性も増えていて、カップルや夫婦でもセックスレスに悩んでいる人が多いですよね。

一徹:そうですね。セックスって、射精までが1セットであるってみんななんとなく思っていますけど、それって男性優位的な考え方ですよね。男性が射精し終わったら1回、2回したら2回。その先入観をちょっと解きほぐしてみて、ハグ、キス、あるいは身体のいろんなところをボディタッチする、というようなことも「1回」と数えてハードルを下げてみてはどうでしょうか。

例えばなんですけど、段階的にステップアップしてみるとか。まず最初の日は、たくさんギューッとハグして手を握って終わり。次のタイミングでは、フレンチキスやチュッチュッと小鳥がついばむようなバードキスをいっぱいしておしまい。これ、実際すごく気持ちがいいのでおすすめです。それから、また次の時はディープキス。

そうやって段階を踏むうちに、「最後までしたいんだけど……」なんて言われたら、しめたもの。