2019.08.04
# 野球

大谷翔平、本塁打「松井超え」の可能性と来季投手復帰へのシナリオ

エンゼルスOB投手・長谷川滋利の目
長谷川 滋利 プロフィール

松井超えの本塁打31本は実現可能か

大谷選手に関して言えば、割り切ってこのままバッティングに専念していいかもしれません。来季は投手として復帰のシーズンになるので、打者としてのみの成績を追えるのは今季だけになります。

 

今季の大谷選手のバッティングの特徴は、レフト方向へ強い打球を多く飛ばしていることです。こちらで実況を聞いていても、「Opposite way」「Other field」といったフレーズが頻繁に聞こえてきますが、これは日本でいう「逆方向への打球」という意味です。

エンゼルスタジアムのレフト方向から見たフィールド。今季はこちらに向かっての効果的な飛球が増えた

大谷選手が昨年放った22本塁打は、ライトに8本、センターへ9本、レフトが5本という内訳でしたが、今季は7月末までの15本の半分以上はセンターからレフト方向への飛球です。スウィングスピードやパワーも素晴らしいですが、アウトサイドの球をうまく叩くことができているのは、本塁打を量産するうえでは効果的です。守備が右方向に寄った大谷シフトを逆手に取るような打球が広大なレフトフィールドに飛ぶと観ていて痛快ですし、相手ベンチも迷います。

何よりも、相手投手はそれを防ぐためにインサイドを攻めるケースも出てくるでしょう。それを引っ張るとライト方向に運べるので、今季はもっと本塁打が量産できるのではないでしょうか。

今季は約5試合に1本のペースでアーチをかけていますので、このまま単純計算をすれば25本ペースです。松井秀喜さんがヤンキース時代に残した31本(2004年)に到達するかという記事をみかけましたが、今のバッティングを持続できればチャンスは十分あると思います。

飛距離ではメジャーでも屈指のスラッガーだ

先日、インタビューを受けた際に「打者・大谷翔平に対峙したらどう配球するか」という非常に難しい質問を受けました。

大谷選手は、パワーピッチャーの速球に合わせて遠く飛ばすのは得意でしょうし、変化球への対応も特に苦にしている様子もない。そうなると、ストライクゾーンの内外を行き来するようなボール、特に外に逃げるチェンジアップやシンカーのような球種でなんとかカウントを整え、ミスショットを期待するという勝負になってくるのかなというイメージはあります。

イニングやスコアにもよりますが、変に攻めてスタンドに運ばれるくらいだったら、シングルヒットはOKという勝負の仕方になるでしょう。彼はもうそのレベルのスラッガーになっています。

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