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「黒社会集団(=暴力団)」の後ろ盾が公安警察幹部という中国の現実

地方の「顔役」に、国家権力が癒着する

共産党の役人が14人も「落馬」

黒龍江省ハルビン市の北部に所在する呼蘭区(こらんく)は、総面積がほぼ東京都の面積(2187平方キロメートル)と同じ2186平方キロメートルあるが、都市化している面積は26.4平方キロメートルに過ぎず、その人口は約76.5万人である。人口の3分の2は農業に従事していて、肉類の生産では黒龍江省で2番目の生産量を誇っている。

その呼蘭区では6月10日から7月20日までの40日間に、同区の共産党および政府の役人が14人も「黒社会集団(暴力団)」の「保護傘(後ろ盾)」であると認定されて「落馬(失脚)」した。

これら14人の中には、かつて呼蘭区の指導者であった元呼蘭区党員会書記の朱輝、元呼蘭区長の于傳勇、元呼蘭区政治協商会議主席の孫紹文が含まれていた。

また、残る11人は呼蘭区の環境、住宅建設、都市管理、国土資源、税務などの各部門を長期にわたり担当していた最高責任者やその補佐役であった。

 

彼らの取調べが行われるのと並行して、暴力団の摘発も精力的に行われた。

6月10日には、呼蘭区の于文波を含む16人が、暴力団組織罪、公務執行妨害罪、恐喝罪、不法監禁罪、農用地不法占用罪、偽領収書発行罪、入札談合罪、偽証明書発行罪、職務侵犯罪などの容疑でチチハル市建華区検察院によって起訴された。

また、6月29日には、ハルビン市公安局が呼蘭区の楊光、楊栄などを頭目とする暴力団構成員22人を逮捕して刑事拘留した。これとは別に、呼蘭区の「掃黒辦公室(暴力団一掃事務室)」は一般大衆に対して楊一家、于一家を含む暴力団の犯罪行為に関わる情報を提供するよう呼びかけた。