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山本太郎語る「れいわ新選組が、重度障害者を国会に送り込んだ理由」

人間を「コスト」と見る世の中を疑え

実は練っていた「秘策」

「山本太郎としては負けた。でも『れいわ新選組』としては勝った、という結果になったと思います。1議席が2議席に増え、政党要件を獲得できたことは大きかった。

政党になったことで、メディア露出も増えますし、他の党と比べれば額は少ないですが、助成金をいただいて活動を拡大できる。次期衆院選を戦うにあたっても、選挙区と比例区の重複立候補が可能になりました。これでやっとスタートラインに立てた、と思っています」

今回の参院選、最も注目を集めたのが山本太郎と、彼が率いる「れいわ新選組」であったことは疑いないだろう。

 

山本自身は、前回当選した東京選挙区ではなく全国比例で出馬し、個人名では2位に40万票近い大差をつける約99万票を獲得したものの落選。その理由は、党・団体内で優先的に当選させる候補者を決められる「特定枠」候補として、2人の重度障害者を指定したためだ。

参院選公示前の6月に行ったインタビューの時点では、この「秘策」は伏せていた。選挙後、改めてその真意を山本本人に聞いた(以下、「」は山本の言葉)。

「決まっていたけど、言えなかったんですよね。公示前日に、私は東京選挙区ではなく比例で出ます、そして特定枠に舩後靖彦さんと木村英子さんの2人を立てます、とサプライズ発表をするつもりだったので。まあ、僕が落選したのは予想外で、一緒に受かるつもりでいたんですが(笑)」

当選した舩後は難病のALS(筋萎縮性側索硬化症)患者、木村は脳性麻痺を伴う重度身体障害者で、ともに移動には大型電動車椅子が必要。実は、両者には早い段階で立候補を打診していたという。

「特定枠で重度障害の方に立候補していただきたいということは、かなり前から考えていました。アプローチしたのは、舩後さんは1ヵ月前くらい。木村さんは、私が2013年の参院選で当選したときに支援してくださった。それで3年ほど前から、『いつになるかわからないけれど、新しい政党を旗揚げする時には立候補してほしい』と話していました」

だがネット上では選挙後、「国会の改修費用や介助のための費用をどうやって負担するのか」「障害者に十分な議員活動ができるのか」といった批判が噴出し、国会議員も巻き込んだ論争を招いている。