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# 政治・社会

5年も経てば、練馬・足立・葛飾・杉並・北区は4人に1人が高齢者

大規模な介護難民が出る
累計76万部超『未来の年表』シリーズの著者・河合雅司氏の最新刊『未来の地図帳』は、日本人は近い将来、どんな生活を送るようになるのかを地域別に描いて、8万部を突破している。その河合氏が、人口が減少する地方自治体の職員に危機感がないことを憂う。

地区の濃淡が明確になり始めた

「少子高齢化」と言われて、すでに長い年月が経っています。この言葉は日本人の「常識」でもあります。しかし、自分が住んでいる地域の変貌や、それに対する弊害を真剣に考えている日本人は何人いるでしょうか?

 

人口が増えていた時代も、地方では過疎地というものがありました。一方、人口が減っていくこれからの未来も、人口が増えていくだろうと推測される都市はあります。

今までもそんな地域差はあったのですが、ここ数年、かなり地区の濃淡が明確になり始めたと思っています。

具体的に減ったところで言えば、政令指定都市である静岡市の人口が70万人を切りました。同じように高知県の人口も70万人を切っています。また秋田県も、2年前に100万人を切ったことが話題となりました。

この原因のひとつには、子ども産む女性の減少があります。また、地域を活性化する産業の不足で仕事がなく、東京などの大都市へ人口が流出する。つまり引っ越していく人が多いという原因もあります。

では、将来に向けて何か対策を講じているのかといえば、千葉県流山市、兵庫県明石市、愛知県長久手市など、大都市のベッドタウンと言われている自治体では、子育て支援を手厚くするなどの対策をして、若い世代に住んでもらおうと努力しています。

いくつかの自治体は子育て支援をしているが……(photo by iStock)

しかしながら、そのような自治体は少なく、もっと広域に県などの単位で行っているところは皆無といっていい。たとえば人口減少の止まらない「ある県」では、行政を司っている職員たちの危機感がないに等しい。それはなぜか?

残るのは高齢者のみ

県庁所在地は、人口が減っているとはいえ、県内の他市町村からすれば、まだ減り方のスピードがそれほどでもない。しかし県庁所在地から一歩離れると、閑散としている町が目立ちます。役所の人たちは自分たちの足元しか見ていないから、「まだましだ」と話す。だから、黙って見ているだけというのが現状なのです。

また、人口の減り方の年齢構成が変化することにもピンときていません。人口が流出するのは、働き盛りといわれている年代、子どもを産み育てる世代など、未来を支えるべき人たちがいなくなる。残るのは高齢者のみなのです。