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妊娠中にがん発覚…! それでも「幸せに産んだ人」たちの知恵と方法

他人事ではない
黒田 尚子 プロフィール

髪の毛がフサフサで生まれてきた我が子

怜子さんは、その当時のことを振り返って、淡々とこう話してくれた。

「その大学病院で診察を受ける時に、『妊娠しているんですけど、妊娠を継続できますか?大丈夫ですか?』って最初に聞いたんです。そしたら『大丈夫でしょう』って。本当にほっとしました。

がんの大きさは、4cmくらいでステージはⅡA期だったと思います。転院後すぐに治療が始まって、乳房温存手術を受けた後、通院で抗がん剤治療をしました。抗がん剤治療の副作用で、髪の毛は2週間程度で抜けましたが、妊娠中はあまり副作用が出ないらしく、便秘と胸焼けくらいですかね。ただ、妊娠してから、ジャンクフードしか受け付けない体質になっちゃったみたいで(苦笑)。

とくに家庭料理みたいのがダメになりました。夫が料理してくれたりしたんですけど、それも食べられなくて、食べてたのはカップラーメンとかばかりです」

〔photo〕iStock

怜子さんの抗がん剤治療は3ヵ月続いた。その後は、抗がん剤の投与によって、分娩のリスクが高まるとされているため、妊娠後期にいったん治療は中断した。

 

出産後には、抗がん剤治療や放射線治療、ホルモン治療といった「フルコース」の治療が待っている。ただ、入院中も含め、治療中は、乳腺科と産科の医師が連携して、きめ細やかに妊婦のサポートが行われたので、安心して任せられたと怜子さんは言う。

今回、無事出産を終えた怜子さんは、

「やっぱり、顔を見るまでは油断できないと、どこかでずっと思っていたので、ちゃんと産まれてきくれて、心から喜ぶことができたような気がします。(抗がん剤治療をしていましたから)髪の毛もフサフサで安心しました(笑)」

出産後すぐに治療を再開することになったが、怜子さんは、育児と治療の両立に追われる日々を送りながらも、子育ての喜びを噛みしめている。