# 日本論

日本人だけが知らない「日本の強さ」の正体…アジアで見た意外な現実

日本には「分厚さ」がある
藤野 英人 プロフィール

「日本人=4L」という現実

実際に現地の経営者に会って感じたのは、歴史ある財閥系企業でもベンチャー企業に近いマインドを持っている人が多いということです。非常にアグレッシブで、プレゼンもうまく自分たちのミッションやビジョンを明確に話しますし、意思決定のスピードも早いと感じました。

一方で強く感じたのは、日本の投資家の存在感の薄さです。

〔photo〕iStock

今回はVIPの代表的企業を訪問したのですが、それにもかかわらず「日本人に会うのは久しぶりだ」といった反応が少なくありませんでした。そしてどこに行っても、日本人について言われている「4L(フォーエル)」という言葉を耳にすることになりました。

「4L」とはLook、Listen、Learn、Leaveの頭文字で、「見て、聞いて、学んで、帰るだけ」という意味なのだそうです。日本人がやってきても視察だけに終わることが多く、「投資したい」「一緒に事業をしましょう」といった話にはならないといいます。

 

議論したり意見を述べたりすることさえなく、「ありがとうございました、勉強になりました」と言って帰っていくだけなので、現地の企業経営者からすれば「何をしに来ているのかわからない」わけです。

私たちはこれから投資をするために準備している段階ですが、少なくともアクションを起こそうとしていることは感じてもらえたようで、「君たちはほかの日本人とは違うね」と言ってくれる経営者もいました。また、私たちがベンチャー企業であること、資産残高でアジア最大のアクティブ株ファンドを運用していることなどを話すと、「アジアで最も大きいファンドは中国人ではなく日本人が運用しているのか」などと興味津々の様子で、運用会社としてのこれからに向けた手応えも得ることができました。