3500円のスカートすら買えない「働かない夫」への妻のブチギレ

あぁ猛省…僕はまるで「ヒモ」だった
絵と図 デザイン吉田 プロフィール

いまの僕の姿は…

「これがあなたのいつもの姿。でも、あなたは鏡を見ないから」。

いつか妻が言った言葉が蘇ってきます。

僕は10年に渡って山小屋で働く中で、冷静に物事を見て判断する能力や行動力を身に付けたと思っていました。なぜならば山での軽率な行動は怪我や、最悪な場合には死につながるからです。

 

しかし山を下りて決意も新たに始めた僕たちの街の暮らしに必要なことを、僕自身がまったく意識して生活してこなかったことにひどく落ち込みました。妻の経済面での不安も、僕自身がやりたいと決めて始めたイラストレーターの仕事も、未熟なまま中途半端でほったらかして、その負担をすべて妻になすりつけていた自分に罪悪感を感じていたのです。

妻は何を言いたかったのか…。その言葉をヒントに、求められていることをたぐりよせます。

「ご飯は食べたい時に自分でつくります。だから、あなたは無理に家事をやらなくていい。イラストレーターになりたくなければ、ならなくてもいい。自分がやりたいことをやってください。わたしもそうします。でも、せめて仕事をしてください。お願いします。」

「イラストレーターになる、それで食べていく」と決めたのにもかかわらず、駆け出しのライターである妻のツテだけを頼り仕事をしていた自分。

当然仕事は途絶えがちで、暇なのをいいことに「身体がなまる」と言って週に一度は山へ行き、減っていく貯金通帳には目もくれず、ほかに仕事を探すこともせずに、インターネットで趣味の情報あさりをしていた自分。

これがいまの僕の姿なのです。

「せめて月に必要な分の半額を出してください。お願いします」

来る日も来る日も朝から晩までノートパソコンンの画面に向かって、一生懸命に文章を綴り続けてきた妻にしたら、視界の隅っこに時折入って来る働かない無精髭の夫に対して、怒りを向けるのも当然です。

イラストレーターとして働いて食べていくと決めたにもかかわらず、何もしていないなさけない自分に「やりたいことをすればいい」と妻は言ってくれました。

「あなたは、やるべきことをやってこなかった」

だから、うだうだ考える前にやれよ、自分。