3500円のスカートすら買えない「働かない夫」への妻のブチギレ

あぁ猛省…僕はまるで「ヒモ」だった
絵と図 デザイン吉田 プロフィール

妻の怒り

「ライターになりたい」と話していた妻は、最初のころは思い描くような仕事ができず、安い賃金の仕事をこなす日々が続いていました。ですがある時、このままでは理想にはほど遠いと気づき、それこそ血のにじむような努力の末に、ようやく自分が願うような仕事ができるようになりつつありました。

一方、僕はというと、そんな妻がコツコツ積み上げてきたツテを頼りにいただいたイラストの仕事しかせず、何をすればイラストの仕事の依頼がもっと来るのかさえも考えに至りませんでした。今のイラストの仕事をしているだけで満足だったのです。もちろん収入もほとんどありません。

 

ライターとしてメキメキと力を付けつつある妻と、傍から見ればイラストレーターとしてはくすぶっている僕。これまでの山の生活ではまるでなかった隔たりが、僕たちふたりに訪れていたのです。それでも僕も妻もその核心に触れることなく、日々が過ぎていきました。

しかし、今年の5月にそれを一変させる出来事が起こりました。発端は妻が買ったばかりのお気に入りのスカートを、僕が漂白剤が付着したカーテンと一緒に洗濯して色落ちさせてしまい、取り返しのつかないメチャクチャな状態にしまったことでした。

そのスカートは妻が必死で書き続けてやっと買ったスカートでした。我が家にはお金がないからと切り詰め、やっと買った妻のお気に入りのスカート。

プチン…。

「ちょっとお話があります」。キレた妻が僕にこう切り出しました。

「は、はい…」

「このスカートはもともと5000円ものが3500円に値下がりしてようやく買えた、ちゃんとした場所に出かける時に履ける私のただ一着のスカートです。

うちにはお金がないから、3500円のスカートすら買えなくて悲しいです。山を下りて一年半、あなたはなにをやってきたの? 今すぐ、3500円稼いでスカートを買ってきてください。」

こう言われた瞬間に「カチン」ときた僕の心の声が即座に抗議しはじめました。

<何もやってこなかったって言うけれど、そんなことはない。お金はもらっていないけど、週イチで挿絵を描いているし、その他のイラストの仕事も少しだけれどやっている>