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会社は誰のものか…「ヤフーVSアスクル」騒動に対する強い違和感

面倒な親子上場はなぜ認められているか

ヤフーVSアスクル、どうなる?

会社は誰のものか――。

古くて新しい命題である。「株主のもの」であるのはいうまでもないが、社会的存在である以上、地域社会、従業員、得意先、取引先などステークホルダーのものでもあり、株主権が全てに優先するわけではない。

その根源的な問いかけが、東証一部に上場するオフィス用品通販大手「アスクル」に投げかけられている。

8月2日、アスクルは株主総会を開くが、その場で約45%の株式を握るヤフーと、約11%保有のプラスが岩田彰一郞社長や独立社外取締役3人の再任に反対する議決権を行使している。

 

岩田社長や独立社外取締役は、これまで岩田社長らの退任要請は、ヤフーとの業務・資本提携に反するうえ、コーポレートガバナンス(企業統治)の強化に取り組んできたアスクル役員会の努力を踏みにじるもの、と反発を強め、記者会見やメディアへのインタビューなどで、「ヤフーの非」を訴えてきた。

だが、株主総会の場での資本の論理は絶対である。だから株主総会前に経営権を巡って対立すれば、プロキシファイト(委任状争奪戦)が起こるわけで、筆頭株主と第2位株主に「ノー」を突きつけられれば、岩田氏ら4名は退任するしかない。

冷徹ではあるが合理的である。争点は50%を取るか否か。勝てば総取り、負ければ排斥される。

「いかがなものか」を含む論評は勝負の後に下されるべきもの。いくら勝利しても、レピュテーションリスクが発生し、メディアや市場がソッポを向いたのでは、企業価値は失われる。