医師という魅力的なキャリアにつくためとはいえ、こんな厳しい受験競争に勝つために、いったい、どれほどの勉強をすれば良いのだろう。
もちろん個人差はあるが、医学部受験予備校の講師をしていた私の感覚では、高校3年分のカリキュラムを全て終えた後で、少なくとも医学部受験対策だけで1日8〜10時間の勉強を1〜2年は続ける必要がある。
現役合格をしたければ、少なくとも高校2年生までに高校3年生までの勉強を全て終えておくことが前提だ。
そして高3の初めから受験勉強を始め、サラリーマンと同じ、1日8時間~10時間の仕事に真正面から取り組むイメージである。
それにサラリーマンと違って土日祝の休みはない。スタートが遅かったり、少しでも手を抜いたりすればその時点で浪人が確定する。勉強が苦手な学生はかなり難しい。
しかも、医師国家試験合格のための、医学に関する勉強ならばともかく、その前段階の医学部に入るためだけの勉強である。そこに一生に一度しかない貴重な高校生活を犠牲にして、心身ともに疲弊してまで受験勉強に全精力を注ぎ込むのは、いかがなものかという意見もあると思う。
もう少し簡単に医師になる方法は他にないのだろうか。