かわいい!とすぐ手を出さず
仔猫の保護は慎重に

全国で致死処分される犬猫のうち、ほとんどは離乳前の仔猫だ。その理由は、仔猫が「保護」されてしまうからだ。人間に「保護」されたために「致死処分」されてしまう仕組みはあまりに単純だ。母猫が排泄をしている間や食べ物を探しているちょっとした時間に、「仔猫がいる!保護しなくては!」と人間に見つかってしまう。言い方は悪いが母猫にしてみたら、誘拐になっているケースも多い。まずは、見つけても自分で飼えない場合はすぐに拾わず、母猫がいるかどうかを確認し、様子をみることが大切だ。

多くの人は「仔猫を拾ったんですが」と交番へ届けてしまう。警察では育てることができないため、交番に預けた仔猫は、動物愛護相談センターなどへ送致される。多くは致死処分されてしまうのだ。

仔猫を保護したら動物病院に連れて行くことが先決

しばらく観察しても親がいなくて困っているような仔猫を保護してしまったら、のんびりはしていられない。まずは仔猫の週齢や健康状態把握のために動物病院に連れて行こう。このとき、前にも伝えたが、治療費の負担もあることは覚悟しておくべきだ。

仔猫は体温保持が重要だ。38~39℃ぐらいが平熱なので、触って暖かく感じない場合は低体温で危険な状態。ペットボトルにお湯を入れて湯たんぽなどにし、暖かくしてあげた状態で動物病院へ連れて行こう。温めてあげると口の周りがピンクになり、もぞもぞと動き回り乳を探す行動をするようになる。このとき、体が汚れていても素人判断で洗ってしまうのは命取りになるので注意が必要だ。

仔猫のケアでもっとも重要なのが、授乳と排泄だ。乳歯が生えていない場合は、生後1ヶ月前後で離乳するまでは数時間おきのミルクが必要となる。必ず子猫用のミルクを購入し、36~38℃のお湯で溶いて2~3時間おきに終日飲ませる。

仔猫は授乳・排泄介助、体温維持などケアには手間もかかる。まずは獣医に飼育法を相談して。写真/友森玲子

さらに、この時期は母猫がお尻を舐めて排泄を促すため、濡らしたティッシュペーパーなどでお尻を軽く叩くように拭いて排尿と排便をさせる。授乳期は手がかかるため、仕事中に預かってもらえる動物病院を探すなど調整も必要になるかもしれない。