「心の隙間」を狙われて

仕事、恋愛、人間関係、健康、生活。カウンセリングに踏み切るほど、継続的にしっかりと解決を目指したいわけではなく、曖昧でささやかだが、下手すると心がポキっと折れかねない、実存に根ざした悩みが、アラサー女子には山ほどある。そのボンヤリお悩み需要をしっかり満たしてくれるのが、「占い」だ。

ある種、ちょっとアヤシイ要素もあるからこそ、「半分お遊びだし……」と、気軽に頼れるところがあるかもしれない。心のマッサージのようなものである。

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実際、飲み会で占いの話をすると、自分の「駆け込み寺」を教えてくれる女子は少なくない。

『ホタルノヒカリ』で“干物女”を描き、当時のアラサー女子たちの心をつかんだ漫画家のひうらさとる先生は、以前お会いした際にこう言っていた。

「アラサーのとき、ある占い師のところに通いまくっていた時期がある。最終的に、自分自身について聞けることがなくなって、その頃大人気だった小室哲哉の運勢を占ってもらったら『今、器に合わないこと無理してるからそのうち崩壊する、人はいいんだけど』と言われた……」

はっきり聞きたいことがなくても、会って話すとなんだか安心するというのが、通いたくなる占い師の共通点だ。

もっともどんなに聞き上手でも、たいていの占い師は、相談者に本当に親身になってくれる友達ではなく、商売人としての側面を持ち合わせている。用法用量を守っていれば問題ないが、気づいたら毎日通って大変な金額をつぎ込んでしまった……という話も、ちらほら耳にする。

わたしをいつも占ってくれるMさんいわく「あなたも占い師になれる」商法が一番やばいらしい。