死の危険性も…恐怖の「パンケーキシンドローム」を知っていますか

ユニークな名前とは裏腹に…
松井 宏夫 プロフィール

家庭でも十分に対策できる

アナフィラキシーを引き起こした重篤の場合は、生死にかかわるため、初期の対応が重要となる。患者は立った状態ではなく、必ず安静に寝かせておくのが基本だ。

患者さんに座ったり立たせたりする動作は、絶対にいけません。それがきっかけで状態が急変することがあるからです。安静のままで、すぐに救急車を呼びましょう

Photo by iStock

実際、このアナフィラキシーの状態にあった患者がトイレに行きたいと訴え、立ちあがってトイレに向かって歩き、そこで状態が急変して亡くなったケースもあったという。

アナフィラキシーの状態になると血管が開く状態になり、血圧は急激に低下します。その時に、脳への血流をしっかり確保するため、『安静にする』ことは極めて大切なことなのです

救急車で病院に運ばれると、すぐに行われるのが「アドレナリンの筋肉注射」だ。アドレナリンは身体の副腎で作られるホルモン。心臓の働きを強めて末梢の血管を縮めることで血圧をアップさせる働きがあり、加えて気管支を拡張する作用、粘膜の浮腫を改善する作用もある。

アナフィラキシーの状態にあっても、このアドレナリンの筋肉注射によって劇的に回復することがほとんどです

 

パンケーキシンドロームの対処法はある程度確立している。とはいえ、対処を間違えれば死をも招きかねないのも事実、やはり事前に家庭での対策が何より重要と言える。

お好み焼き粉などは、一度に使いきれないときがあると思います。例えばシンク下の収納スペースに保存している家庭も見受けられますが、それではダニの繁殖は抑えられません。しっかり冷蔵保存をし、消費期限を守るのがポイントです。なるべくなら、1回で使い切るのがベストです

パンケーキシンドロームは家庭での保存の過失でない限り、通常は発生しない病気。この夏は、そんな過失は起こさないように注意したい。