死の危険性も…恐怖の「パンケーキシンドローム」を知っていますか

ユニークな名前とは裏腹に…
松井 宏夫 プロフィール

こんな症状が出たら要注意

パンケーキシンドロームはそのネーミングから、食物アレルギーのように思いがちだが、実際にはパンケーキなどの粉の中で繁殖したダニが原因のダニアレルギー。そのため、症状が起きても患者自身が気付かないケースも多いという。

私たち医師は、受診した患者さんの話を聞くのが最も重要です。どのような状況でアレルギー症状が出てきたか、そこを細かく聞くようにしています。そうしてアレルギーの原因を絞り込み、血液検査でIgE抗体(アレルゲンと結合することで、アレルギー反応を引き起こすタンパク質)を見つけます。

パンケーキシンドロームの場合、仮に自宅にあるお好み焼き粉が疑われると、そのお好み焼き粉を持参してきてもらい、新しいお好み焼き粉とで皮膚テストを行います。古い粉で反応が出ると、アレルギーの原因がようやくダニだと分かるのです

ただ、患者さんが1人で受診できる状態ではなく、アナフィラキシーの場合は、問診をしっかり行うのは後回しになる。

 

これまでに何度も出てきているアナフィラキシーとは、次のような3つの重症のケースを指す。

①皮膚・粘膜に症状があり、加えて、「呼吸器症状」か「循環器症状」の少なくとも1つを伴うケース

皮膚・粘膜症状は全身の発疹や紅斑、呼吸器症状は息苦しいなどの呼吸困難、喘鳴、そして循環器症状は血圧が低下したり、意識が遠のくなどの症状を指します

②アレルゲンに暴露した後、数分から数時間以内に「皮膚・粘膜症状」「呼吸器症状」「循環器症状」「持続する消化器症状」の4つの症状のうち、2つ以上を伴うケース

持続する消化器症状とはお腹の症状です。お腹が痛かったり、吐いたり、下したりりする場合などが当てはまります

③アレルゲンに暴露した後、数分から数時間以内の血圧低下

私たちが最も怖いと思うのは、いきなりの血圧低下です。視野が暗くなって、目が見えなり、周りが狭くなって暗くなってきます。この場合は、特に『アナフィラキシーショック』と呼ばれ、最も重症な段階と言えます

パンケーキやお好み焼きを食べて5分くらいから咳が出て、のどがつまる感じがし、呼吸困難になる。目の周囲は腫れ、顔全体が赤くなり、鼻水も出てくる――。こうした一連の症状が出たら、すぐにパンケーキシンドロームを疑うべきということだ。

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