日本人の究極の知恵、
活かさない手はない!

昨今、昆布の生産量は減り続けています。北海道水産林務部「北海道水産現勢」によれば、平成元年・1989年は33.455トンだったものが、2017年には13.091トンに。特に1990年以降の減少が著しく、この30年近くの間に半分どころか、1/3になろうとしています。 

使う人が減っていることも理由のひとつです。ちょっと惜しい、もったいない。
グルタミン酸含有量は、なにしろダントツの、いわば天然のだしの素なのに。そもそも日本のだしは、昆布も鰹節もしいたけも、乾物。たいへん扱いやすい。鶏や牛を何時間も煮込んで……っていう必要がない、ある意味で“インスタントだし”です。先人の知恵をひしひしと感じます。このよさ、便利さを、活かしましょう。

上から、鰹節と昆布のだし、しいたけと昆布のだし、昆布水 写真提供/山脇りこ

最後に、毎度ながら、お値段のこと、今回も書きます。そのTシャツ2枚やめたら、最高峰のだし昆布が500g買えます。2番手くらいのものなら1キロ買えます。身体にはバツグンにいい。50代を迎えて、ここはお金の使いどころかと思います。

昆布水は水につけておくだけ。私の料理教室では、小学生の娘がやってくれるようになった、なんて声も聞きます。暑い外から帰ってきて、冷たくした昆布水を飲むと、生きかえる~。身体に染みわたる。気がつけば、濃い、強い味が多くなる夏、味覚のリセットにも効果があると思います。この夏からはじめて、酷暑をごきげんに乗り切りましょう。

脚注
※1 三大うま味成分は、グルタミン酸、イノシン酸、グアニル酸。グルタミン酸は母乳に含まれることでも知られ、人の身体に親和性が高い、万人に愛されるうま味。昆布、トマト、チーズ、茶、海苔などに多く含まれる。イノシン酸は動物性のうま味成分。カツオ、鶏などに。グアニル酸の代表は乾燥しいたけ。生には含まれない。いずれも日本人科学者が発見した。


※2 2015年、アメリカフロリダで開催された米国油化学会年会で札幌医科大学と北海道大学の研究グループが発表。

※3 橋本病など、甲状腺疾患の方は医師と相談してください。

次回は8月15日公開予定です

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