水没リスクが上昇中! 日本人の約27%が「家を失う」かもしれない

東京湾岸から、埼玉東部も…!
夫馬 賢治 プロフィール

この話のポイントは、海に浮かんでいる氷は、その重さの圧力により周囲の水を押し上げるという影響を及ぼしており、溶けても海面は変化しないというものだ。これはアルキメデスの原理と呼ばれ、コップの水に浮かんだ氷が融けてもコップの水位が変わらないことと同じである。

この話は、海面に浮かんでいる北極海の氷については当てはまる。しかし、海面に浮いていないグリーンランドや南極大陸の陸上の氷が海に溶解するとやはり海面は上昇してしまう。

気候変動により海面を上昇させる2つ目の原理は、水温が高くなって海水の体積が膨張するというものだ。一般的に、モノは温度が高くなれば、体積は膨張する。そのため、海水の体積が増し、増えた水は行き場を求めて上へ上へと上がっていく。そのため、海面が上昇する。

 

海面はどこまで上がるか

海面がどこまで上昇するかが、今後どれほど気温が上昇するか次第だということは、科学者の間では概ねコンセンサスが採れている。

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また、日本ではなぜか懐疑派が多いのだが、世界の気温上昇の背景には、二酸化炭素を始めとする温室効果ガス(GHG)があるということも、国際的には科学者の間でほぼコンセンサスが採れており、それに反論することはほぼ難しくなってきている。

2015年に国際社会は、世界の平均気温上昇を産業革命以前に比べて2℃より十分低く抑え、できれば1.5℃にまで抑える努力をするという目標で合意した。先進国から発展途上国まで全ての国連加盟国が合意するという画期的な出来事となった(その後、米国は脱退してしまったが)。

但し、合意しても行動しなければ気温が下がるわけでもなく、このままのペースでいくと2100年までに地球の平均気温は1.4℃から5.8℃上昇すると予測されている。