年金は「夫65歳・妻70歳」から受け取るのが正解だった

夫婦のパターン別に徹底解説
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(1)夫が妻(専業主婦)より年上の夫婦

まずは一番基本的なケースだ。夫が会社員、妻が専業主婦で、夫のほうが年上ならば、夫が65歳から、妻が70歳から受給するのが正解だ。

夫が、男性の平均寿命である81歳で亡くなったとしよう。5歳年下の妻はこのとき76歳だ。女性の平均寿命である87歳まで生きるとすれば、残りの11年間は自分の年金のみで生活していかなければならない。

「夫の死後、妻には遺族厚生年金が支給されますが、これは夫の老齢厚生年金の4分の3の金額にすぎません。それだけでは心もとないので、妻のほうは基礎年金を70歳から繰り下げてもらうようにすれば、42%も金額を増やせるのです」(社会保険労務士・大神令子氏)

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5年で約195万円増加

一方、夫は65歳から年金をもらうのが正しい。夫の年金を繰り下げない大きな理由は、妻が年下であれば加給年金をもらうことができるからだ。

「加給年金は、妻が65歳になるまで、夫の厚生年金に上乗せされる年金です。最大で年額39万100円が支払われます」(前出・大神氏)

夫が65歳で年金を受給し始めた時に妻が60歳だった場合、5年間で最大195万500円を受け取ることができる。逃す手はないだろう。

 

ただし、加給年金を受け取るには条件がある。

「夫が老齢厚生年金を受給しているときだけです。夫が老齢厚生年金を繰り下げている間は、もらえません」(社会保険労務士・奥野文夫氏)

夫が、もらえる年金を増やそうと繰り下げをしている間に、妻が65歳になってしまえば、加給年金はもらえなくなってしまう。夫が70歳まで繰り下げれば、195万500円がまるまる水の泡となってしまうのだ。

加給年金を確実に取りに行くためにも、夫は65歳で年金を受給するのが鉄則だ。