ガッサー!と集められる脇の肉たち

私、ここ1年半ほどで、10kg近く体重落としたんですよ。それまで自分はそこそこ胸がある方だと思っていたんですが、体重が減ったら、自然としぼんでいて愕然としました。

楽天のセールを狙い、ネットでワコールの2800円のブラを5種類買っては着回す日々。「ブラはワコールにしとき」と祖母と母、果ては近所のおばちゃん達から刷り込まれて育ちましたが、ろくに試着せずに適当に買ってつけていたため、ワコールのブラの素晴らしさを享受できていませんでした。

カッパカパで、谷間も消失して、まるで中学生の付き合いたてカップルのように離れている右胸と左胸。

〔PHOTO〕iStock

まあ、こんなもんかと。私は私なりに、折り合いをつけていたわけですが。

「あー……お客様、これ、全然胸のお肉がブラに入ってないですよ。一度、ちゃんと入れてみますねー」

しぶい顔をした神田うのが、こう、ガッサー! と私の脇の肉を掴んで前に持ってくるわけです。足を肩幅に開いて。指先に力を込めて。こう、力士のような力強さで。1グラムたりとも逃さんという気概を感じる。

「あと、ストラップも下がりすぎてるので、上げますね

ブラのストラップが、グイグイ上がっていく。砂漠の井戸から、水を汲み上げるように、上がっていく。