ブラジャーを試着した体験をnoteに綴ったところ、その独特の可笑しみのある文体が人気を博し、一躍ネットで有名になった岸田奈美。話題のその文章をFRaU WEBで紹介します。
※著者の許可のもと、一部編集を加えています。

わりと、こだわりの強いタイプです。でも、これだけは決めているんです。

「モテている女」のアドバイスにだけは、一切のプライドをかなぐり捨て、従うことを

東にパーソナルトレーニングジムがあると聞けば、私財を投じて馳せ参じ。西に3kg痩せ見えパンツがあると聞けば、半月間もやしをすすることになろうと手に入れる。

情報に振り回されすぎて、5日間絶食ダイエットをした直後、コラーゲン鍋をかっ込んで東梅田の真ん中で吐いた時は、どうかと思ったけど。

とにもかくにも、この3年間、慎ましやかにそんな感じです。

「ここのブラジャーだけは絶対買うべき」

先日、弊社ビルの同じフロアで働く、モテ女と慎ましやかに飲みまして。「ブラデリスニューヨークのブラジャーだけは絶対買うべき」と言われまして。行ったんですよ。飲みが終わった、その足で。ゆるふわフットワークです。ふわっふわに浮ついてます。

ブラデリスニューヨークの店舗に着いたら、神田うのみたいな店員さんに出迎えられまして。

「フィッティングに1時間ほどいただきますねー」

耳をね、疑いました。ブラの試着に1時間。

なんぼほど、ブラを脱ぎ着させられるのかと。そりゃこんなにハイソでゴージャスで、なんてったってニューヨーク発ですもの。たくさんカラーバリエーションやデザインがあるんでしょうとも。それらを、すべて、試着させられるのかと。おっぱい、擦り切れて無くなるんとちゃうかと。

自分の胸がもみじおろしになる様を想像して震える私を、試着室へいざなう神田うの。上半身すっぽんぽんで、測ってもらいました。