どうやら「ひとりで死ぬ」ことになるアナタが、今やっておくべきこと

「ひとりだから気楽」は大間違い 
週刊現代 プロフィール

さて、ここまでおさえておけば、死後の手続きについては安心だ。

放っておけばどうせ国庫に渡ってしまうだけ。ならば最期は自分の生きてきた証のために余った財産は使い切るというのも手だ。たとえば、財産を何か世の中の役に立ててもらいたいという人もいるだろう。

死後の手続きのことは、最低限のおカネを渡して信頼できる知人にお願いする。相続人もいないのだから使い方はあなたの考え次第、誰にどう渡してもいい。

 

そうした人々の注目を集めているのが遺贈だ。

「近年、お世話になった方や困っている人の役に立ててほしいということで、出身校や行政機関、趣味の団体に寄付をしたいという人が増えてきています」(前出・阿部氏)

こうした場合にも、生前の準備を怠ってはいけない。ただおカネを押し付けるだけでは受け取ってもらえない可能性もあるからだ。

「学校に遺贈する場合、私立学校は学校法人、公立学校は市区町村、都道府県が受け取りの主体となっています。また行政に遺贈する場合は、具体的にどのようなことに(福祉や教育のためとか)使ってほしいかを遺言に記載することも大切です。

趣味の団体のように法人になっていない団体は、団体自体が権利の主体として財産は受け取れません。その場合は、組織の代表者に個人的に遺贈し、使途をはっきり示しておくとよいでしょう」(前出・阿部氏)

他にもNPO法人で遺贈を利用した寄付を受けつけている団体もある。世界の教育を受けられない子どもたちへの支援や、捨てられたペットの保護など、様々な活動があるため、自分の気に入ったところを探してみよう。

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遺言執行者を決めておく

また遺贈は遺産からの寄付になるため、自分の死後、財産を責任を持って処分してくれる人が必要だ。

「まず遺言書に寄付をする旨を記載する。そのうえで、遺言執行者を選任して、生前に自分の意思を伝えておくとよいでしょう」(弁護士・武内優宏氏)

遺言執行者にはプロだけでなく、親しい知人も選任できる。また遺言は公正証書遺言にしておけば、思わぬ相続人が現れたとしても、遺言執行者の権限で、遺言の内容を執行できるようになっている。

自分が亡くなったあとに意思を貫くためにも、今のうちから準備をしておきたい。

最後に、遺言が執行されるまでには時間がある。そのまえに病気や認知症になってしまえば、一人暮らしではそもそも生活が立ち行かなくなってしまう。

そこでライフステージごとにおひとりさまが使える制度の概要や実際にかかる費用をページ末の表にまとめた。ぜひ参照してほしい。

これからはひとりで上手に死ぬためには、知識と準備が必要だ。新しいルール変更に乗り遅れてはならない。