どうやら「ひとりで死ぬ」ことになるアナタが、今やっておくべきこと

「ひとりだから気楽」は大間違い 
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実は濱口氏のようなケースはけっして珍しくない。東京都監察医務院の統計によると、東京23区内に限れば、単身世帯で自宅で亡くなった高齢者の数は'17年に3319人となった。過去15年で2倍以上に急増している。

また最高裁によると'99年に約6000件だった相続財産管理人の選任数は、'17年には2万人を突破している。約20年で3倍以上も増えている。

相続財産管理人が処分したおひとりさまの財産は年々国庫へと積み上げられてゆく。おひとりさまの相続は、新たな問題として浮き彫りになってきているのだ。

「ひとりだから気楽」は間違いだ。相続人がいないからこそ、最新のルールを知ったうえで準備をしておかないと不本意な最期を迎えることになる。

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遺言書だけでは不十分

おひとりさまがまず取り掛かりたいのが遺言書の作成だ。ただ書けばいいのではない。

「おひとりさまの場合、遺言書を見つけてもらえない危険がある。また遺言の内容によっては、第三者が検認や相続手続きをするのが難しい場合もある。そのため公正証書遺言にしておくのが望ましいでしょう」(行政書士・阿部惠子氏)

新しい死に方のルールのもとでは、相続人がいないからこそ、遺言を完璧な形で残すことが求められる。

来年の7月10日からは自筆証書遺言を法務局で預かってもらえるようになる。これに伴い、検認も不要となる。おカネをかけたくない人は自筆証書遺言を法務局に預けることも選択肢に入れよう。

 

とはいえ死後の手続きに関しては遺言書だけでは不十分だ。

「遺言書に葬式や役所の手続きについて書いてもお願い以上の効力はなく、反故にされてしまう可能性もある」(前出・吉村氏)

そこで結んでおきたいのが死後事務委任契約だ。死亡届の提出などの役所手続きや葬儀・法要の執行を委託できるほか、公共サービスの解約やペットの里親探し、SNSのアカウント削除など多岐にわたる契約を結ぶことが可能だ。

「プロに頼む場合、報酬のほかに、葬儀代や遺品整理代などの費用も必要となります。自分が亡くなったらトータルでいくら必要になるかシミュレーションしておくことが重要です」(吉村氏)