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どうやら「ひとりで死ぬ」ことになるアナタが、今やっておくべきこと

「ひとりだから気楽」は大間違い 

友人が葬儀代を立て替える

「手術を控えた友人から死後の手続きをお願いされたのは3年前のこと。友人は結婚しておらず、子どももいなかった。『費用はお礼も含めて遺産から出すからなんとかしてほしい』とのことでした」

こう語るのは都内在住の濱口健三氏(68歳・仮名)だ。初めは渋っていた濱口氏だったが、友人からの度重なる懇願に引き受けることに決めた。

友人が亡くなったのはそれから半年後のことだ。末期がんで、手術をした時には手遅れだったのだ。

身元引受人だった濱口氏はすぐに葬儀の手続きを始めた。友人は直葬を希望していたため、業者に頼んで遺体を火葬場まで運んでもらった。友人が用意していた共同墓地に遺骨を安置し、やっと一息つくことができた。

このときにかかった費用30万円は濱口氏がポケットマネーから出した。「あとで遺産から返してもらえばいいだろう」と思っていた。

 

しかし、ここで問題が起こった。いくら探しても遺言書が出てこないのだ。これでは濱口氏は遺産に手をつけることができない。もはやお礼を受け取ることは絶望的だ。

だが、せめて葬儀費用30万円は取り戻したい。そう考えた濱口氏は家庭裁判所に相続財産管理人の選任を申し立てた。

「相続財産管理人は、相続人がいない場合に、その代わりとして遺産の名義変更や売却、債務の返済を代行できます」(行政書士・吉村信一氏)

しかし、一般人が相続財産管理人の選任までこぎつけるには高いハードルがある。一般的に弁護士や司法書士が選任されるが、報酬を保障するための予納金を家庭裁判所に納める必要がある。その金額が100万円ほどかかるケースも多い。

報酬は業務完了時に、故人の遺産から相続財産管理人に支払われるのが原則で、その場合、予納金は申立人に返金される。だが、報酬に充てられるほど遺産がない場合は、予納金分はそのまま申立人の負担となる。

濱口氏の場合、友人が不動産を所有していたことが幸いし、葬儀費用と予納金は取り戻せた。とはいえ、それまでに1年もの期間を要した。

「さんざん苦労して、結局払ったおカネが返ってきただけ。いくら世話になっていたとはいえ、もうこりごりです」(濱口氏)